年金の基本と常識
国民年金は、全国民の20歳から60歳未満までの加入が義務化されており、月々の保険料を支払っています。
自営業や無職の人は保険料を自分で支払っており、会社員は「厚生年金」に含む形で、給料から保険料を天引きされています。
そして高齢化が進んでいるため、年金受給者が増え支給総額も増え続けています。
今後、少子化が続く限りは国の年金支払い額は減ることはありません。

引用:内閣府
このグラフは人口の実績値と推計値をグラフにしたものです。
ちょうど現在のあたりから総人口の減少がはじまり、高齢者の割合が増えてくるのがわかります。
平成29年の総務省統計局の数値だと、平均寿命は
男性は81.09歳、女性は87.26歳
となっています。
65歳から受給とすると
男性は約16年、女性は約22年の間、支給されるということになります。
また、少なくとも10年以上保険料を支払わなければ、生涯無年金となってしまいます。
実際の年金受給年齢
65歳からの受給が原則としてはいますが、
厚労省の調査よると4割近くの人が繰上げ受給を選択しています。
65歳になる前に年金を取得している人が4割いるということです。
理由は、以下の3つが中心です。
・年金を繰り上げないと生活できなかったため
・早く受給する方が得だと思ったため
・生活の足しにしたかったため
まず、年を取るとなかなか仕事につけなくなりますよね。
加齢で身体のリスクも大きくなっていきます。
すでに病気を患っている方は医療費もかかってきます。
このように考えると今の社会では、年金に頼らないと生きていけない人もたくさんいます。
ただ、繰り上げ受給すると1か月に本来いただける年金の0.5%が減額されます。
早く受給すれば、生きている限り一生涯もらえるわけですから、多くもらえるような気がしますがそこは勘違いしない方がいいですね。
多いか少ないかは、亡くなった時点での計算になりますね。
反対に、繰り下げると0.7%が増額されます。
こういったことを受給年齢が近づいてきてから説明をうけても、どうすることもできないです。
早めに年金についての知識を深めておいた方が、自分の生き方について考える機会にもなりよいと思います。
また、受給できるのは65歳の誕生日を迎えた月ではなく、1日生まれの人をのぞいてはその翌月からなのだそうです。。
例えば、9月1日生まれの方は9月分から年金受給分が加算されますが、
9月10日生まれの方は10月分からしか受け取れないということです。
65歳になったらすぐにもらえるのかと思っていました・・
知らないことがまだまだありそうです。
年金の受け取りについて
年金は2か月に1度、偶数月の15日に支給されます。
先日、郵便局のATMを使用しようとしたらこんな場面に遭遇しました。

高齢者の方の長い行列が・・・
何事かと思ったら年金支給日だったんです。
自分が受け取る年齢にならないとわからないですよね。
年金支給日は店舗売り上げが上がるそうで、様々な催しをやっています。
- ・イトーヨーカ堂:毎月15日と25日に、60歳以上は電子マネー利用
- で5%引き
・ライフコーポレーション:65歳以上を対象に、毎月15日に5%引き
・高島屋:65歳以上の会員は毎月15~20日にスタンプサービス
・京王百貨店:年金支給日に60歳以上の会員はスタンプカード3倍
・東武百貨店:毎月15日、シニアの婦人用売り場で5000円以上買い物した客に1000円分の買い物券
・ウェルシアホールディングス:毎月15、16日をシニアズデーとし、65歳以上対象にTポイント3倍
- ・ツルハホールディングス:毎月15~17日を「シニア感謝デー」
- とし、60歳以上の会員を対象に5%引き
引用:日経MJ
ちなみに年金支給日に売れるベスト3は、すべて食べ物だそうです。
1位 米、 2位 お寿司・刺身、 3位 アルコール
国庫に戻る年金
余談になりますが、受給者が死亡すると必ず1か月から3か月分の年金が受け取れずに残ってしまうことになります。
これは、配偶者や子供、孫等の3親等内で「生計を同じくしていた人」が請求すると受け取れるそうです。
「請求すると」というところがポイントですね。あえて教えてはくれないということです。
また、一人暮らしの老人も多いことから未支給の年金は国庫に戻ることも多いそうです。
どのくらい国庫に戻っているのかは統計は取っていないみたいですが、一人暮らしの高齢者が増えてきている現代ですからその金額も少なくはないと思われます。

まとめ
年金の基本もそれ以外のことも私が知っていること、私が知らないことを中心にあげてみました。
受給年齢が近づかないと年金について調べないですし、知る機会がありません。
何となく国が決めているから義務だからと支払うのではなく、年金を支払はじめる年齢から年金についての教育が必要なのではないかと思います。
人の死はいつやってくるかわからないですから、損得は考えたくはないですが自分で一生懸命支払ってきた年金を受給できないのはなんだか悔しい。
自分が65歳になった時に、どのようになっているかはわかりませんが、今はなるべく長く働くということを意識して生きていきたいと思います。